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整備
車がフロントガラスにヒビが…対処法をプロが解説
投稿日:2019/06/07
皆さんは、フロントガラスに飛び石が当たってヒビが入ってしまった際には、どのように対処されていますか?一般的には、気付いた時にお店に持って行き修理をしてもらうか、気付かないままヒビが大きく広がり、気付いた時には修理代が高額になってしまったというケースが起こってしまうことなどが考えられます。
今回は、そんな飛び石などでヒビが入ってしまった車のフロントガラスを修理する方法などについてご紹介いたします。
飛び石で傷が入ったら
フロントガラスにヒビや傷が入る原因で最も多いのが「飛び石」によるものです。飛び石は走行中に飛んできてしまう石のことで、前方を走る車のタイヤが踏んで飛んでくる場合や、ダンプカーが積んでいる砂利や土砂などから降ってくる場合などがあります。 ヒビや傷の大きさによって対処が異なってくるものの、小さい傷だからと油断してはいけません。小さなヒビや傷でも、振動や車内と外の温度差、風圧などによって小さなヒビが大きく拡大していってしまう可能性があるからです。
走行中、音と共に飛び石が当たったことがわかった場合は、安全な場所に停車して傷の状況を確認するようにしましょう。中でも、一般道よりは高速道路を運転中に起こってしまうケースが一番危険なので、サービスエリアなどを活用して確認しましょう。傷の大きさや場所によっては、必要な視界を確保することが難しくなってしまうので、確認はとても大切です。
フロントガラスにヒビや傷が入るという現象が起きた時というのは、フロントガラスの構造を考えていくとわかりやすいです。基本的にフィルムを挟んで2枚のガラスで構成されており、ヒビやキズができるのは、この表面にヒビやキズが入ってもフィルムが守ってくれるので貫通を防ぐことができます。
そして、すぐに処理しなくてはいけない程の大きさではなかったとしても、なるべく早めに対処するようにしましょう。
応急処置の方法
お店に持って行くタイミングが中々作れない場合の応急処置の方法をご紹介いたします。 基本的には、お店に持って行くことが一番ですが持って行けない場合には、ガラスのヒビをDIY‥つまり、ご自身で直す専用のキット(ガラスリペアキット)が売られているので、応急処置程度であれば、活用して頂いて問題はありません。 完全に治せるわけではないので、絶対に応急処置として考えておきましょう。
また、応急処置用のシールなども販売されています。シールなので、水分や油分などの余計なものがヒビに浸透することを防げます。その状態にしておくと、修理の際に手間が減るのでオススメです。人間で言う絆創膏のようなものですが、違うポイントとして傷が治らないことです。あくまでも修理に出す前の応急処置として覚えておいてください。
フロントガラスの補修キットには、【補修液・注射器・台座】が入っています。もし入っていない場合は、【マスキングテープや雑巾(乾いたクロス)】などを用意しましょう。 フロントガラスを綺麗にして、傷の中も綺麗にして補修液(レジン液)が浸透しやすくなるように工夫しましょう。ヒビはちょっとした振動でも広がっていくので、丁寧に優しく慎重に作業をしましょう。そして、補修液が漏れないようにマスキングテープで養生して、垂れないようにして、台座や注射器を使って補修していきます。最終的には保護フィルムを貼って、補修液を拭き取り完成です。
ご自身で応急処置や修理をする場合はキットなどを使っても綺麗に直し切ることが難しい作業でもある為、やったことの無い人が修理やリペアをしても綺麗に直せないので、プロへ任せることをおすすめします。
修理できない傷とは
修理(リペア)が可能なフロントガラスのヒビ・傷はどのようなものがあるのでしょうか。 一般的には、飛び石などの衝撃によるヒビ、1.5cmよりも小さい大きさのヒビなどであれば修理が可能です。
反対に修理ができないケースの傷は、大きさが1.5cmより大きく、飛び石の衝撃によってヒビに広がりが見える場合です。ヒビが大きかったり、既に広がり始めていたりすると修理ができないので、フロントガラスを全て交換します。交換が必要になる目安は損傷個所が500円玉以上の大きさに広がっている場合と思ってください。
ご自身でリペアした場合にも、当然、また傷ができたりヒビが大きくなったりした場合には、修理をすることができないので全交換になります。
また、小さな傷で500円玉以内の大きさだったとしても、傷の深さなどによってはリペア(修理)を行ってもらえない可能性があります。また、キズのできた場所がガラスエッジよりも10~20cmの場所にあると大きな割れや亀裂に繋がってしまう可能性が高くなる為に、交換処理をすることがあります。
修理よりも交換の方が安全性が高いので、修理よりもおすすめされる可能性があります。
ガラス傷を修理する方法
フロントガラスなどのガラスをリペアする専門店では、ヒビを真空状態にしてレジン液という紫外線で固まる樹脂を流し込み修理します。真空状態にする為、ヒビにある空気や水分を抜き取った状態で処置します。
小さな傷やヒビが大きい亀裂となりフロントガラスが割れてしまうなどの大きい被害にならないようにする為に、早期の対応をすることがおすすめです。傷の隙間に流し込み、一体化させる専用の液体で隙間を埋めるという方法で自分でも修理をすることも可能です。(主にレジン液)
早めに処置せず傷やヒビなどの隙間に汚れが付着してしまったら修理に出せなくなり交換する必要が出てきてしまう為、応急処置すらできない場合にはセロハンテープで汚れなどが入らないようにする工夫をしておきましょう。補修材が入らなくなってしまうとガラスの交換が必要となり、かかる費用が大きく膨れ上がってしまう可能性があります。
修理したガラスは再修理できない!?
修理したガラスは再修理ができません。自分で応急処置の為にリペアしたガラスは、時間と共に大きく広がってしまう為、その際には修理ではなくフロントガラスの交換という処置になります。修理をしても、また広がっていく可能性があるので、大変危険な為、ガラスを全交換して安全を第一に守る方法を取ります。
また、あくまでも専門店や整備工場などで修理してもらっても100%完治する可能性はありません。修理をすることでヒビが広がってしまう可能性を防げること、車検を通すことが可能になるので、修理をしてもらう方が安全ですが、一般的には交換してもらう方がより安全です。
粗悪な質のガラスに当たってしまった場合は、すぐに破損をしたり修理をしてもすぐに傷が入ってしまったりという可能性もあるので、その点においても、修理ではなくガラスを良品に交換することになります。
ご自身でガラス交換までやろうと考える人もいるようですが、やはり危険なのでプロの方にお任せするようにしましょう。綺麗にできないかもしれないですし、危険が伴うので、安全なカーライフを過ごせるようにしっかり考えるようにしましょう。
まとめ
飛び石の被害などによりガラスにキズやヒビができてしまった場合は、処置が面倒だったりお金がかかってしまったりとあまりいいことがありません。飛び石が当たらないようにする為、車間距離を一定に開けて運転をしたり、法定速度を守って運転したりすることによって未然に防ぐことが可能です。 また、キズやヒビが入った場合には自分でどうにかしようとはせず、専門店や整備工場などに持って行って処理してもらいましょう。
[Dr.輸入車ドットコム編集部]