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整備
車をずっとアイドリングするとどうなるの?やアイドリングストップのメリットデメリットについて答えます
投稿日:2019/12/17
皆さんは、アイドリングというものをご存知でしょうか。近年の自動車には当たり前のように「アイドリングストップ」機能がついていますが、この機能のことも含めて「アイドリング」とは何なのか、また、ずっとアイドリングをしていることは大丈夫なのか?という点についてご紹介いたします。
アイドリングとは?
まず「アイドリング」とは一体何なのでしょうか。 アイドリングは、エンジンをかけた状態のまま停車していることです。エンジンは動いているものの、走らせていない状態のことを差します。(アイドル(idle)=活動していないという言葉から用いられています。)アイドリング状態だと、燃料が消費されてしまったり環境へ悪影響が及ばされたりすることから、アイドリングストップ機能がついた自動車が増えています。
エンジンを最低限の回転数で稼働させておく必要があるので、車を走らせなくてもエンジンがかかった状態のままにしておくことができます。停車時では、エンジンに負荷がかかりませんがエアコンをつけたりオーディオ類をつけたりしていると、エンジンに負荷がかかるのでかけすぎ・つけすぎには注意しましょう。
また、冬場ではエンジンの燃焼状態が低い気温によって不安定になります。なので、エンジンをかけてしばらくアイドリング状態にして暖機をしてあげるとエンジンに優しいとされています。 (近年の自動車はエンジンの性能が上がっているので、暖機が不要な自動車も増えています。)
アイドリングって必要?
アイドリングをする必要はあります。エンジンを動かす為には、エンジンが暖まっている必要もありますし、エンジンオイルなどの循環油をしっかりと循環させておくことも大切なことで、エンジンの為にも必要なものです。 アイドリング状態であればエンジンへの負荷がなく、暖機をすることで効率的な動力を発揮することができるので、アイドリングは必要なことであると言えます。
アイドリング状態にしておくと、エンジンの不調なども明らかとなってきます。アイドリング状態でエンジンの音が大きくなったり小さくなったりしている場合は、「ハンチング」と呼ばれる状態になっています。エンジンの回転が不安定な状態になっているので、エンストが起きたり、走り出しても不安定なままになったりしているのは、エンジンが故障する前兆である可能性が高い状況です。 様々な原因が考えられるので、ハンチングが出てきたら信頼できる修理工場や整備工場などに持ち込んで状態を見てもらいましょう。部品の清掃、交換などで症状が落ち着くこともありますが、多くの原因が考えられるのでプロの目で見てもらうことが一番早く確実に直る近道です。
アイドリング状態が続くと環境への悪影響、騒音などのマイナスな状態はあるものの、アイドリング自体がなくなってしまうとエンジンにあまりいい影響がないので、アイドリングストップ機能が搭載されている自動車の場合はアイドリングを適切に使用すると、環境や燃費性能が向上されるので上手に活用しましょう。
ずっとアイドリングを続けるとどうなるの?
アイドリング状態だと、エンジンの最低回転数で稼働しているものの「騒音」と考える人もいます。また、エンジンがかかった状態では排気ガスが排出されているままなので、環境へは悪影響です。結果的に、近年の車に搭載されているアイドリングストップ機能は、上記2点を考えた上で搭載されました。燃費性能の向上も期待されているものの、停車時間が短い時などでは燃費性能は悪い場合もあるので良し悪しと言えるでしょう。
アイドリング状態では、10分間のアイドリング状態で約130㏄もの燃料を消費してしまいます。とても勿体ないのでできることであれば、アイドリングは少ない方がいいでしょう。 また、アイドリング状態ということはエンジンを低回転のまま動かしていることになりますが、エンジンへの負荷はないものの、走らせていない状態ではエンジンが「不完全燃焼」の状態になっています。結果的に、燃えかすが出てきてしまいエンジン内部の汚れが落ちない状況になります。デポジット(燃えかす)ができると、オイルが汚れたり、ノッキングを起こしたりとエンジンへ悪影響が及びます。 「不完全燃焼」状態を回避するには、自動車を走らせることで改善されます。完全燃焼をさせる為には、外から空気を取り入れて燃やすので、アイドリング状態が続いたらその分、それ以上に走らせてあげることで解消することができます。
アイドリングとバッテリーの関係
エンジンをかけっぱなしのアイドリング状態の時にはバッテリーは大丈夫なのか?と不安に感じる人もいるようです。エンジンをただかけているだけであれば、バッテリーが消費されることは無いのでバッテリー上がりの心配はありません。ですが、エアコンやオーディオ関係をかけたままエンジンもかけっぱなしという状態だと、自動車自身が充電してできた電気(オルタネーターという部品が、エンジンが回転中に発電してくれます。)で賄い切れないので、バッテリーからも電気を使う必要が出てくるとバッテリー上がりの症状が出ます。 オルタネーターは、エンジンが回転している時に発電してオーディオやエアコンなどを動かしてくれます。足りなくなった時に、バッテリーからも電気をもらうことになります。
アイドリングストップでは、バッテリーを酷使した状態になります。エンジンを停止し再稼働する際にスターターモーターを作動させるのでバッテリーが消費されます。仮に、エアコンやその他オーディオ類もつけたままの状態でアイドリングストップになっているとバッテリーが消費されているのは言うまでもありません。結果的に、最近の車はバッテリーが大きくなったり、アイドリングストップ車専用のバッテリーが搭載されています。エンジン作動中の発電をオルタネーターで制御する仕組みがついていたり、バッテリーの状況を判断して作動する仕組みがついていたりと賢くなっています。
アイドリングストップ機能を作動させるためには、バッテリーの充電量が完璧な状態ではないと機能しないようになっているので、仮にこの動作があまりないと感じたら、バッテリーの交換時期が来ていると判断する材料にしてもいいでしょう。劣化している可能性があります。
アイドリング状態で起きた危険なケース
危険なこととして考えられるのは、アイドリング状態で仮眠をすることです。眠っている間に排気ガスが車内に充満し、一酸化炭素中毒で死に至るケースがあります。冬場では、雪でマフラーが塞がれて引き起こされる場合もありますし、触媒の浄化作用が低下した結果引き起こされる場合もあります。 仮眠時に誤ってアクセルペダルを踏みっぱなしにし、エンジン回転が高い状態が続いたため高温になりすぎたエンジンやマフラーから引火し、車両火災が引き起こされる事故などもありました。
また、エンジンがかかっている状態だと当然ながら燃料が消費されてしまいます。結果的に、ガス欠状態に陥って動けない‥という最悪なケースが引き起こされることがあります。
まとめ
いかがでしょうか。 アイドリング状態が続くとどうなるのか、そもそもアイドリングが一体何なのかがご理解頂けたでしょうか。 暖機をする必要も現在ではあまり推奨されていないものの、エンジンの為には暖機を少しでもいいのでしてあげた方が、塵も積もれば山となるように故障しにくい状態にしておけるので、思い出した時にでも暖機もしてみましょう。 アイドリング中の居眠りには十分注意して、楽しいカーライフをお過ごしください。
[Dr.輸入車ドットコム編集部]