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整備
急に車のウィンドウが開閉しなくなった!どうすれば良いのか原因と修理費について
投稿日:2019/11/12
車のウィンドウが開閉しなくなった時は、どのようにしたらいいのでしょうか。 車の窓が開閉しなくなるのは、あまり有り得ないことなのでは?と思われるかもしれませんが、意外と多く引き起こるトラブルです。
車の窓の仕組みについて
少し前の車は、手動で空ける仕組みになっていましたが、近年では大半の車が自動開閉のパワーウィンドウになっています。ボタン1つで、窓が開閉する便利な機能がついたので、少し前の車を知っている人は便利な機能だと感じられることでしょう。
そんな便利なパワーウィンドウが突然開閉しなくなってしまったら驚いてしまいますよね。パワーウィンドウは、モーターによって、レギュレーター(ガラスを上下させる機構)を使い、ワイヤーを巻き上げたりギアを噛み合わせて動く仕組みになっています。この仕組みがスイッチ1つで動き上下運動をする構造になっており、「集中操作パネル」「運転席、各座席スイッチ」が装備されています。
車の窓が開閉しない原因と対処法
窓が開閉しない原因として考えられるのは、一般的には「パワーウインドウ」の機能が故障すると窓が開かなくなります。「スイッチ」「モーター」「レギュレーター」のいずれかが故障した結果、窓が微動だにしなかったり、開いたら開きっぱなしになったります。
確認するポイントとして、スイッチの動作確認をしましょう。 次のような様子はありませんか?
・ スイッチが押したら沈みっぱなし
・ スイッチがカラカラと音を立てる
・ スイッチがそもそも押せない
上記3点の故障箇所が見られた場合にも、その点を整備工場にお伝えした上で診てもらうと良いでしょう。
スイッチは消耗品の為、つまみや内部が劣化している可能性もありますし、経年劣化によって故障し動作不良が起きている可能性があります。通常はスイッチを交換するのですが、スイッチのみの交換ができない車種もありますので、その場合はスイッチユニットの交換となります。スイッチを分解して修理するよりも、スイッチユニット丸ごと交換した方が確実です。
仮に運転席側のパワーウィンドウが故障し原因がスイッチだった場合には、スイッチの作動点検が必要となります。またスイッチの故障は、スイッチそのものが壊れた場合とスイッチ内部の接触不良の場合が考えられます。その点の判断は、プロに任せるのが確実なので自己判断せず状況だけしっかりと伝えられるよう準備をして、車を預けるようにしましょう。場合によって、スイッチユニットを分解し清掃をすることで元通り使えるようになる可能性もあります。
その他にはモーターもしくはレギュレーターの故障の可能性があります。一般の人がチェックをするのは難しいと思いますが、ドアの内張を開けるとパワーウィンドウ機構が確認でき、部品が焼き付いたり摩耗していたりしている状況が確認できる可能性があります。ワイヤーが切れてしまっている可能性も考えられますので、整備工場へ持ち込み点検してもらいましょう。
モーターが故障の場合は、動作が遅くなるもしくは完全に開閉出来なくなる状況になります。車の年式が古くなればなるほどモーターの劣化も著しく、消耗品であることからしっかりと状態をチェックすることが大切になります。一般の人が見るには難しい箇所なので、プロにお願いして確認してもらう方が確実に直ります。 レギュレーターは無事でモーターのみの故障であれば、モーターを交換するだけで済みます。
その他、電気系統の故障なども考えられます。 仮に、窓が開かない状況でエンジンのかかりが悪い場合は要注意が必要です。「バッテリー」が弱まっている為に、窓が開閉しにくくなっている(開閉しなくなっている)可能性があるからです。パワーウィンドウの仕組みは先ほど紹介した通りですが、その仕組みの動力は「バッテリー」です。モーターを動かす為のバッテリーが弱まっていると適切な電圧がパワーウィンドウに供給できず正常に作動しない事態に陥ります。
一般的に、バッテリーは2年で交換するか、2万キロ走行で交換することをお勧めいたします。バッテリー劣化が原因で窓が開かない場合は、「バッテリー交換」することで解消されます。仮にバッテリー交換をしても窓が開かない場合は、パワーウィンドウのリセットを行う必要があります。車の取扱説明書に記載があるので、窓が開かない時の初期設定をご自身で行うか、バッテリー交換の段階から信頼のおけるショップや整備工場に持ち込むようにしましょう。
見分け方としては、窓開閉時の動きが鈍くなる様子が見られます。窓の開き方が鈍くてもちゃんと開閉できる場合は、バッテリーが弱くなっている可能性があります。バッテリーが弱くなるとエンジンがかかりにくかったり、場合によってエンジンが全くかからない状況になります。
窓の開閉をあまりしないのに壊れた場合
窓の開閉をあまりしないのに車のウィンドウが開かない状況になった場合、窓を開ける機会がない為に、窓枠のゴムとガラスがくっついてしまい、窓が開かなくなってしまうという可能性もあります。窓枠にあるゴムパッキンにゴミなどが付着したりゴムパッキンが劣化し窓ガラスに固着する事があります。
冬場は気温が低くゴムが硬い状況になり、より窓が開きにくくなってしまいます。結果として、無理やり窓をこじ開ける形になり、モーターやレギュレーターなどに負担がかかり故障するという最悪のケースに陥る場合もあります。窓が開かない時は無理にこじ開けず、整備工場などに持ち込むようにしましょう。 応急処置として窓とゴムパッキンの間に薄いものを差し込む方法で窓を開けることができることもあります。
普段から定期的に窓を開けるようにしたり、車内清掃時に窓を開閉したりすることで予防することが可能です。窓枠のゴムも寿命があるので、ゴムパッキンを新品に変えることで窓がスムーズに開くようになることもあります。ゴムパッキンの交換費用は、1窓あたり数千円からとなり、車1台分であれば数万円の費用がかかります。
また故障ではなく、チャイルドロックを設定した状態になっている為、窓が開かなくなっていることも考えられます。チャイルドロック仕様になっている場合、ドアだけではなく窓も開かなくなってしまうので、故障を疑う前にチャイルドロックがON状態になっていないかも確認しましょう。
車の窓が開かない時の修理費
窓の故障、修理費はいくらかかるのでしょうか。 パワーウィンドウを修理する場合は、故障した箇所や原因によって異なりますが、輸入車では次のような相場で修理を行っているようです。
・ スイッチユニット交換:10,000円~50,000円(コンピューター一体の場合もあります)
・ レギュレーター交換:20,000~30,000円
・ モーター交換:20,000~50,000円(モーターとコンピューターが一体の場合もあります)
・ パワーウィンドウ機構すべて交換:30,000円~50,000円
エアコンがあれば窓が開閉しなくても困らなかったり、交換する金額が少しかかるので後回しにすることがあったりすることでしょう。しかしパワーウィンドウの故障は、放置しておくと危険な状況になります。
故障したパワーウィンドウは、ワイヤーが完全に切れて「窓落ち」という現象が引き起こされ、車のドア内に窓が落ちてしまう可能性があります。突然問題が生じてしまうので、窓が開かなくなった時は整備工場で修理をしてもらったり、しっかり点検してもらっておくことをおすすめいたします。
まとめ
窓が壊れても運転に支障が出るわけではない為、危機感をもって早くに修理に出すことはないかと思います。パワーウィンドウが壊れても、車を走らせるために必要なものではありませんし、窓が開かなくてもエアコンで車内の温度調整は可能です。
ですが、窓が開かないと不便極まりない状況も考えられる他、ワイヤーが切れて窓落ちが引き起こされる可能性があるので、安全のためにも故障箇所がある場合にはしっかりと点検をしてもらい、修理をして楽しいカーライフを過ごせるように努めることも大切です。
[Dr.輸入車ドットコム編集部]