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整備
フォグランプが原因で車検に通らない?保安基準について解説!
投稿日:2022/11/01
フォグランプは、補助灯としての役割をもち、悪天候時には大いに役立つランプです。ただし、車種によって標準装備されていないことがあり、後付けする方もいます。後付けをした場合、搭載したフォグランプが車検に通るのか不安になる方もいるでしょう。
この記事では、フォグランプの保安基準について解説します。車検前にチェックした方がよい項目のほか、フォグランプの正しい使い方についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
フォグランプとは
フォグランプとは、霧の中など見通しの悪い状況で使う補助灯です。悪天候時に視界を確保したり、対向車に自車を把握してもらう役割があります。車両後部に付いているフォグランプは、バックフォグランプ(後部霧灯)といいます。
フォグランプは、進行方向の路面を強い光で照らすので非常に眩しいです。必要ないタイミングで使うと、対向車の運転を妨げる原因となります。事故につながる危険性も高いため、通常時の使用は控えましょう。
フォグランプの保安基準
フォグランプは搭載義務のない灯火類です。しかし、搭載されている場合にはしっかり保安基準を守らないと、車検に通りません。
そこでここからは、車検前に確認しておきたいフォグランプの保安基準を解説します。
取り付ける位置
フォグランプの取り付け位置は次の通りに定められています。
・2005年12月31日以前の車両:フォグランプの中心がヘッドライトのロービーム照明部の中心より下にある
・2006年1月1日以降の車両:フォグランプ下端が250mm以上、上端が800mm以下の高さ(ヘッドライトのロービームの上端を超えない)かつ、最外縁はクルマの最外部から400mm以内にある
リアフォグランプの基準も定められています。
・1996年1月31日以前の車両:点灯部分の中心部が地面から1,000mmm以下
・1996年2月1日~2005年12月31日の車両:点灯部分の上縁が地面から1,000mmm以下
・2006年1月1日以降の車両:点灯部分の上縁が地面から1,000mm以下で、下縁は地面から0.25m以上で、ブレーキランプから100mm以上離れていること
色
フォグランプの色は、白もしくは黄色であると定められています。ケルビン数が高いと色合いが白ではなく、青色になってしまうので、6,000〜7,000ケルビン以下を選んでください。
ちなみに、リアフォグランプは赤色のみです。
ドレスアップの目的で白や黄色以外のランプを取り付けている方もいるかもしれませんが、車検前に正しい色合いのランプに交換しましょう。
明るさ
フォグランプの明るさについては、次のように定められています。
・2005年12月31日以前の車両:1万カンデラ以下
・2006年1月1日以降の車両:上限設定なし
※ただし、他の交通の妨げにならない明るさ
具体的な明るさの指定がないものの、明るすぎるランプだと車検に通らない可能性があるので注意が必要です。
光軸とカットライン
光軸は、光が反射する方向を指します。光軸が上向きになっていると、対向車の視界を妨げる原因となるため危険です。
カットラインとは、光の境界線です。フォグランプを点灯し、光が当たった場所と当たっていない場所の境目(カットライン)が真っ直ぐになっていれば適正です。ただし、カットラインが出なかったり、曖昧だったりする場合は、車検に落ちるので光軸の調整を行うようにしましょう。
個数
フォグランプを搭載できる個数に決まりはありませんが、同時に点灯できる個数には制限が設けられています。同時に点灯できるのは2灯までです。3灯以上同時に点灯できる状態だと、車検に通りません。
リアフォグランプについては、個数は2個以下と定められています。後付けする際には、2個以上に増やさないようにしましょう。
車検前にフォグランプのここをチェックしよう
フォグランプが故障をしている場合、走行に危険が伴うため車検に通らない可能性があります。
まずは球切れしていないかを確認しましょう。片方だけの球切れがでも整備不良とみなされます。その他、正しく点灯するか、破損はないかどうかもしっかり見ておく必要があります。また、後付けしたフォグランプの場合は、製品自体が保安基準に対応しているのかチェックしてください。
フォグランプの交換
フォグランプに不備が見つかった場合には交換しなければなりません。ここからは、フォグランプの種類・選び方、交換方法を紹介します。
フォグランプの種類
フォグランプのバルブには、LED、HID、ハロゲンの2種類があり、明るさや寿命が異なります。
LED
・寿命:約20,000時間~
・価格:約3,000~10,000円
・メリット:発熱が少ない、故障しにくい
・デメリット:HIDと比べて暗く感じる
HID
・寿命:約1,500~2,000時間
・価格:約2,000~5,000円
・メリット:強い光を出せるため、明るい
・デメリット:発熱が多く、故障などのトラブルに繋がる可能性がある
ハロゲン
・寿命:約300~500時間
・価格:1,000~3,000円
・メリット:やや明るめで優しい光を発する
・デメリット:寿命が短い
フォグランプの交換方法
整備工場などでフォグランプを交換する場合、工賃が2,000〜8,000円程度かかるとされています。作業範囲によって金額が変わりますので、依頼先に事前に確認しておきましょう。
外注しなくてもDIYでの交換も可能です。自分で交換をする時は、次の手順で行ってください。
1.ネジやピンを外して、フェンダーカバーを外す
2.フォグランプのカプラー(コネクター、配線)を抜く
3.古いバルブを取り外す
4.新しいバルブを取り付ける
5.カプラーを繋げる
6.フェンダーカバーを元に戻す
車種によっては、上記以外に取り外さなくてはならないパーツがあるかもしれません。自分で交換すると手順を誤ってしまう可能性もあるので、整備工場へ依頼する方が安心できるでしょう。
フォグランプを付けていないと法律違反になる?
フォグランプは、道路交通法の52条の「車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない」で定められている灯火類に含まれていないため、装着していなくても違反にはなりません。ただし、フォグランプのみを点灯して夜間走行をしていると法律違反となります。
また、フォグランプが故障していると車検に通りません。フォグランプの装備は必須ではないものの、装着しているのに不備があると重大な事故につながりかねません。。整備不良の状態では車検に通らないばかりか、公道を走行できないため注意してください。
引用:法令検索 - 道路交通法 第52条第1項(車両等の灯火)
【まとめ】車検前にフォグランプの状態を確認しよう
フォグランプの搭載は必須ではないものの、悪天候時の視界確保に大いに役立ちます。仮に、後付けでフォグランプを装着する場合、保安基準に適合したものにしなくてはなりません。万が一不備があると、他の交通の妨げとなり、最悪の場合事故に繋がる恐れもあるからです。日頃の運転において安全性を担保するためにもしっかり点検しましょう。
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