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車検でヘッドレストは必要なの?最近だとモニター付きもあるけどこれはどうなの?

投稿日:2021/03/17

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車検でヘッドレストは必要なのでしょうか。ヘッドレストとは座席(シート)の頭の部分のことで、基本的についているイメージがあるかと思います。実はヘッドレストは、保安基準で必要とされているパーツです。そのため、一般的にはヘッドレストがないと車検に通らないと考えられます。車検に通るヘッドレストとは一体どのようなものでしょうか。

ヘッドレストとは

ヘッドレストは、ほとんどの席についている頭を置いたり支えたりするパーツです。「rest(レスト)」がついているので、『休息』のためにつかうパーツかと思うかもしれませんが、ヘッドレストは省略された言葉で実際「headrestraint(ヘッドレストレイント)」と言います。「restraint(レストレイント」は、『拘束』という意味があります。つまり、休息させるパーツではなく、拘束し頭部を守ってくれる大切なパーツです。追突事故の被害にあった時、頭が後ろに倒れこんでしまうことを防いでくれます。むち打ち以上の酷い怪我にならないよう保護してくれます。普段からヘッドレストの高さを整えて使用している人は少ないかと思いますので、事故の衝撃に備えて、しっかりと調整しておくことが大切です。調整しておけば、衝突された時に怪我の程度が軽減できます。適正位置に、ヘッドレストを設定しておきましょう。 ヘッドレストの適正位置は、ヘッドレストの中央が耳の上部と同じ高さになるようにすると良いとされています。車種によって、適正とされる位置が異なりますので取扱説明書などを読んで確認しましょう。

道路運送車両の保安基準 第22条「頭部後傾抑止装置等」によって、運転席と助手席のヘッドレストの着用が義務づけられています。ヘッドレストは、運転中に頭部に接することはありませんが、車に衝撃が起きた時に頸椎の衝撃を抑える効果があります。 「アクティブヘッドレスト」という追突時のダメージを軽減する機能が搭載される車も増えてきています。安全性能が向上されているモデルが増えている中で、正しく使用するよう心がけましょう。 また、平成24年6月30日より前の製造車は「運転席のみ」、平成24年7月1日以降は「運転席・助手席のみ」という保安基準が細かく定められているので、愛車の製造年月日を確認しておきましょう。

ヘッドレストを紛失したら?

ヘッドレストを紛失することは、少ないかと思います。ただ、長い荷物を載せる時などにシートを倒した時、ヘッドレストを外して平らにするケースがあります。その時に車外へ持ち出し、ヘッドレストを戻し忘れて紛失する結果になってしまうことがあるようです。 ヘッドレストを紛失したら、社外品でも構いませんからヘッドレストをつけるようにしましょう。万が一、事故に遭った時、ヘッドレストが無いと乗員の無事を確保できません。頭を休めるためのものではなく、衝撃を和らげるための部品で、正しい位置にすることが大切です。また、車検の際に運転席や助手席のヘッドレストがなかった場合、その車の製造年月日の保安基準に適合していないと車検に通りません。 それでは、改めてヘッドレストの適正位置も含めて「ヘッドレスト」について考えていきましょう。

後部座席のヘッドレスト

後部座席のヘッドレストは、元々ついていないことがあります。ついていない場合は、そのままでも車検に通ります。3列シートの2~3列目も同様です。元々ついていなかった場合、車検に通ります。 ただし、後部座席にもちゃんとついていたのであれば、紛失したり、外したりしたままにせず、日頃からちゃんとつけておくようにしておきましょう。追突された時の安全も確保されるので重要です。 ヘッドレストがついていたにも関わらず、外していた時事故が起きたとしましょう。その場合、本来の保険が適応されない可能性があります。事故の衝撃により、むち打ちになってしまうことがあり、ヘッドレストを装着していた場合よりも酷い状態になってしまうかもしれません。後部座席にヘッドレストが元々ついていなのは、後方の視界を良好に保つ目的が考えられます。その為、ついていても小さい形のものであったり、一体化されていたりします。そのような形状でも事故が起きても衝撃を軽減されるよう設計されているので安心してください。

車検に通らないヘッドレスト

近年には、モニター付きヘッドレストがあります。後部座席の人がTVやビデを等を見るため、ヘッドレストの後ろ側にモニターが設置されたものです。これは車検に通りません。事故に遭った場合、後部座席に乗車している人がモニターにぶつかり大怪我する危険があるためです。モニターがついていると便利な上にドライブ中の楽しみが増えていきますが、先述した通りヘッドレストは頭を守ってくれる部品でもあり、事故の際には後部座席の人の衝撃を緩和させる役割もあります。安全のためにもモニター付きのヘッドレストをつけるかどうかは、しっかりと検討しましょう。

車検に通らないことの多くはヘッドレストがついていない時です。運転席、助手席で、元々ついていれば必要となります。(元々ついていなければ、なくても問題ありません。)ヘッドレストが一体化となったものもあるので、一体化であれば紛失はしないかと思います。 近年では、高級モデルや上位モデルなどでは、シートでヘッドレストの役割を果たす機能が搭載されているものがあるので、一体化モデルでも身体の衝撃を和らげてくれます。ヘッドレストは必要なものですが、安全面を考慮した場合、そのような安全装備を搭載しているモデルもあることを知っておきましょう。

まとめ

ヘッドレストは事故の際に乗員を守ってくれる必要なパーツであり、外していると車検に通らないということがお分かりいただけましたでしょうか。ヘッドレストがあることで、人間の大事な部分でもある頭や首を守ることができます。大事な役割を持つヘッドレストなので、もし取り外した場合は紛失しないように十分注意しましょう。 車検の基準となる保安基準では後部座席のヘッドレストは装着義務ではなく、車両の製造年月日によって助手席のヘッドレストも装着義務ではない場合もあります。しかし、ヘッドレストは乗員を守るための大事な役割がありますので、車検に通すためでもありますが、日常の安全のためにもヘッドレストを装着することをお忘れなく。ヘッドレストに関して疑問などあれば、信頼できる整備工場に相談することをオススメます。

[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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