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整備
LEDのウィンカーは車検に通るの?車検とウインカーの関係を解説
投稿日:2020/10/28
車検の際にはウィンカーが点いているかどうかのチェック項目が含まれています。ウィンカーが点かないと車検は通らないので、予め点灯状態を確認しておく必要があります。最近では、ウィンカーの電球をLEDに変えている人も多いですが、LEDのウィンカーは車検に通るのでしょうか。今回は、車検時のウィンカーについてご紹介いたします。
車検とウィンカーの関係
車検時に確認されるポイントとして、ウィンカーの点灯は「昼間に100m離れた距離からでも視認でき、周囲に迷惑をかけない明るさ」であることが保安基準により定められています。一般的に色は「オレンジ」であることも決められています。 その他にもワット数が決まっており、乗用車であれば「15W~60W」、二輪車にでは「10W~60W」となっています。車のサイドに取り付けられたウィンカーランプについては「3W~60W」です。また、点滅回数が1分間に60回から120回の点滅であることも決められています。電球の球が切れていたり、配線が断線していたりして1ヵ所でも不灯状態になると点滅が速くなってしまいます。
最近、目にするようになった流れるウィンカー
近年ウィンカーが点滅だけではなく、流れるように動くものが登場しました。流れるウィンカーは問題ないのでしょうか。流れるウィンカーは「連鎖式点灯」と呼ばれ、道路運送車両保安基準では流れるウィンカーを設置することは問題ないとしています。別名、シーケンシャル点灯と呼ばれる流れるウィンカーは、LEDライトが使われています。輸入車で採用されていたLEDライトや方向指示器に一定の条件を満たせば良いということで、国内でも解禁となりました。自作ウィンカーを作ったり、ウィンカーの間隔を調整できるものに交換する場合は注意するようにしましょう。
ウィンカーを自作するとスタイリッシュで納得のいくカスタマイズになるかと思います。ですが、取り付ける場所や面積、また点滅スピードなども速すぎたり遅すぎたりすることが無いように配慮する必要があります。純正の流れるウィンカーではなくとも、自作した流れるウィンカーを取り付けることもできますが、車検が通らなかったというケースも時折あるようです。
ウィンカーの取り付け場所?
ウィンカーには取り付ける場所が定められています。保安基準によると、「指示部の上縁の高さが2.1メートル以下、下縁の高さが0.35メートル以上」「前方や後方に対しての指示部の最縁内の間隔は600ミリ以上」「指示部の最外縁は自動車の最外側から400ミリメートル以内」となっています。 一般的に、ウィンカーの取り付け位置を変更する事は少ないですが、汎用品のLEDテープで流れるウィンカーをつけることも可能なので、その場合に取り付ける場所などを考慮する必要があります。
ウィンカーをLED化しても車検が通る?
「ハイフラッシャー現象」という現象が起こると車検が通りません。ランプが切れた時にウィンカーの点滅が速くなり、電球が切れたことをドライバーに伝える現象です。ハイフラッシャー現象になっている状態では保安基準を満たせなくなるため車検に通りません。 ハイフラッシャー現象は、重要な仕組みであるもののLEDライトに変更したことで、消費電力が少ない状態になる為に引き起こされる可能性があります。
LED化をしたことによって車検が通らなかったという風に考えてしまうかもしれませんが、根本的な原因ではありません。ウィンカーの点滅スピードに問題があるので、適正なスピードで点滅させていれば車検は問題なく通ります。その他にも光量やウィンカーの設置場所や面積なども問題があると車検に通らないことがあります。あるべき場所にウィンカーを設置することが大切です。 また、色合いは指摘されることがあるので、白っぽい色味であったり、明るすぎたりする場合は車検が通りません。他の交通を妨げることになってしまうために車検が通らないので、オレンジ色で規定された明るさのバルブにしましょう。
通らないウィンカーの種類
ウィンカーで車検が通らないという可能性は、余程の事がなければあり得ませんが、実際のところ通らないウィンカーは、どのようなものがあるのでしょうか。車検に通らないウィンカーについて具体的にご紹介いたします。
・レンズがひび割れしているウィンカー
・点滅しないウィンカー
・ウィンカーがハイフラッシャー現象になっている(点滅速度が速い)
・あまりにも眩しいウィンカー
・流れるウィンカーの流れ方に不具合がある
これらは、それぞれ普段から点検をしておくことで防ぐことができます。ウィンカーレンズにヒビが入っていると、ヒビから浸水し電気系統トラブルが起こる可能性があります。またそのヒビから光が漏れ色合いがオレンジに見えなくなってしまうこともありえます。自分で補修作業を行うこともできますが、整備工場で修理をしてもらうことをオススメします。
ウィンカーリレーが故障するとウィンカーが全く点灯しなくなることがあります。 ご自身でウィンカーの電球(バルブ)を交換した時に眩しすぎるものにしていたり、ワット数が大きすぎて点滅しなかったりする場合があります。回路が発熱し不具合が起きることが考えられるので車に適合したバルブにしましょう。 バッテリーの劣化によっても、ウィンカーが点滅しなくなることがあります。もし走り始めた時にウィンカーが点滅しなかった場合はバッテリーが劣化しているかもしれないので、バッテリーの確認をしましょう。 また接触不良などによってもうまく点灯しないこともあるので、その場合は、点検をして車検に備えておくことをオススメします。
流れるウィンカーの流れ方によっては、車検が通らないことがあります。 仮に5分割されているとして、順番に流れていたとしても頭が光ったら5番目まで全てが光り続け、同時に全てのLEDが消えるという流れになっていなければなりません。例えば、1番目が光ったら消えて、2番目が点いてというような光り方は車検が通りません。また、左右対称で光り、流れることが必要となっています。
ウィンカーの面積についてですが、全長が6m以上の自動車であれば、照射部が40センチ平方メートル以上という面積が決まっています。また二輪自動車、側車付二輪自動車、三輪自動車などであれば、7センチ平方メートル以上となり、その他の大きさであれば20センチ平方メートル以上と決まっています。その点も注意しましょう。
まとめ
ウィンカーは点滅状態で車検に通らなくなってしまう事を知っていただけましたでしょうか。近年は流れるウィンカーの新車も多くなっていますので、通常の点滅ウィンカーから流れるウィンカーに変更したいと考えるユーザーも多いと思います。LEDウィンカーに変更しても車検に通りますが、変更の際には保安基準に適合するようにしておきましょう。 ご自身で点検や修理などをすることも可能かと思いますが、ご自身で行うのは難しいかと思いますので、整備工場などで見て頂くことがオススメです。そして普段からウィンカーの点灯状態を確認しておくと早めに異常に気付くこともできるので、普段から気にしておく事をおすすめします。
[Dr.輸入車ドットコム編集部]