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冬の対策はできていますか?「車の冬支度」早めの準備で愛車を守る!

投稿日:2019/11/26

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今年もそろそろ車の冬支度が必要な時期となってきました。都会や温暖な地方ではまだ早いと感じるかもしれませんが、準備は早いに越したことはありません。特に異常気象が珍しくない昨今では、いつ強烈な寒波や豪雪に見舞われるかわかりません。そのために愛車の冬支度は早すぎることはありません。では冬を前に準備しておきたい車の冬支度にはどんなものがあるのでしょうか?

その1 スタッドレスタイヤへの交換


冬支度の最初は「スタッドレスタイヤ」への交換です。

雪や凍結路でも安心して走るためにはスタッドレスタイヤが不可欠です。駆動力を確保するのはもちろんですが、滑りやすい路面で停止する性能、制動力が非常に大事になります。冬タイヤというと雪を連想してしまい、雪の少ない地域では不要と思われる人もいますが、多くの場合必要となるのは路面の凍結です。温暖な地域でも標高が高かったり、日の当たらない路面は夜間や日影の場所が凍結するケースがあり、とても危険です。特に橋の上や立体交差など地熱が伝わらない路面は非常に冷えるために都心部でも凍結しがちです。したがって、冬の足音が聞こえたら早めにスタッドレスタイヤへの交換が必要です。

履いてれば良いわけではない「スタッドレスタイヤ」

限られたシーズンにしか使用しないスタッドレスタイヤは、何年も使い続ける人も多いと思います。注意したいのはそのスタッドレスタイヤの状態です。タイヤは溝が十分あることも重要ですが、古くなると、本来の性能を発揮できない場合があります。特にスタッドレスタイヤはゴムが硬くなってしまうと性能が下がってしまうので、まだ溝が十分にあっても何年も経っていたら新しいスタッドレスタイヤへの交換した方が良いでしょう。

その2 チェーンは必須


スタッドレスタイヤとチェーンを組み合わせるのがベスト

スタッドレスタイヤを履いてるからチェーンは必要ないというのは間違いです。積雪路面はチェーンを合わせて利用することで安心して走行できるのです。金属製のチェーンなら、数千円程度と安価なのと収納も場所を問わず、凍結路での性能も高いのでおすすめできます。ただし、積雪が薄れると走行中の振動が強く、切れやすいというデメリットもあります。

用途によってチェーンを選ぼう

最近は振動が少なく取り付けも簡単なゴム製やウレタン製のチェーンが人気ですが、金属製チェーンよりも価格がかなり高くなり、しかも収納がかさばるというデメリットがあるので、使用頻度や車種によって選ぶ必要があります。常に積雪路を走行する必要があるのならかさばらず常に積んでおける金属製チェーンを。スキーなどたまに雪道を走るのならゴム製やウレタン製のチェーンが良いでしょう。また、どちらの場合もスタッドレスタイヤに交換していることが大前提です。

その3 フロントガラスの凍結に対処するには

雪が降ったわけでもなく昼間の気温も氷点下にならない時でも、夜間に急激に気温が下がる「放射冷却」が起きると、空気中の水分が凍りつき車のフロントガラスが真っ白に凍結してしまい、そのままでは運転できなくなります。早く氷を溶かしたくても、室内のヒーターを使っていては時間がかかりすぎます。だからといって、熱湯をかけるのはガラスに亀裂が入る可能性もあるので厳禁です。

解氷剤を使う

そんな時には解氷材があると簡単に解かせます。ガス噴射タイプでなら短時間で氷を溶せて非常に便利なので、冬場は一本グローブボックスなど日が当たらない場所に置いておきましょう。また、ウォッシャー液を解氷ウインドウォッシャーに入れ替えておくのもおすすめです。通常のウインドウォッシャーをよりも高い不凍性があり、冬場のフロントガラスの凍結や冷え込む地域に住まわれている方の方には、スタッドレスタイヤの交換とともに準備することでより安心できます。

スクレイパーで削り落とす

解氷剤を使う前にプラスチック素材のスクレイパーがあればガラスを傷つけることなくガリガリと落とすことができるため効果的です。また、軽い凍結ならすぐに落とせ、安価でもあるので持っておいて損はありません。

車が雪に埋もれたら?

スキー場や降雪地帯では、朝起きたら車に雪が積もって埋もれることも珍しくありません。そんな時のために雪かき棒を用意する必要があります。車専用の雪かき棒なら、車のルーフなどの雪も落としやすく、ボディを傷つけない素材なので安心です。豪雪地帯であれば頑丈なスコップや大きい角型のシャベル持ち手がついたスノーダンプなども必要ですが、お住まいの方は当然準備されていると思います。基本はボディやガラスそしてワイパーなどを傷つけないような素材のものを使う事です。そして、自身や周りの車にも危険が及ぶので、屋根などに雪が積もったまま走行しないことです。

その4 バッテリーをチェックしておこう

冬場はバッテリーが急激に性能低下してしまう事があります。最近の車はただでさえ電装品の依存度が高くなっており、さらに気温が下がると暖房使用のためブロアファンモーター(室内にある風を送るモーター)を使用し続けることも多くなり、バッテリーが十分に充電されないことがあります。本格的な寒さがおとずれる前にバッテリーの状態を確認し、もし機能が低下していたならば新しいものに交換しておくことが重要です。通常バッテリーは少なくとも2年間は使用できるのですが、使用状態や種類によって寿命が異なるので使用年数をあてにせず、実際の状態を確認することが重要になります。

バッテリーは温度が下がると性能が落ちます。そして古いほどその傾向が強くなるため、温度の下がる冬場はバッテリーが上がりやすくなるのですが、バッテリーチェッカーを使うと単に性能をチェックできます。シガーソケットに挿すだけでバッテリーの電圧チェックをすることができるバッテリーチェッカーもありますので、所持しておいた方が安心です。

また、カーショップなどでもチェックしてくれるので、オイル交換の時についでに電圧やバッテリー液の量などを見てもらうのも良い方法です。

その5 冬場の運転のコツ

冬の運転は事故が発生する確率が非常に高く、いつも以上に注意して運転することが求められます。事前にスタッドレスタイヤなどの準備をしておけば安心ですが、だからといって注意を怠ることはできません。また、SUVなどの4WDであっても油断は禁物です。最近の車にはそう簡単にスリップしない機能が付いていてそれは素晴らしいのですが過信すると大変です。スリップしにくいというだけで、一度滑り始めたら意味がないのです。したがって、ブレーキは早めにゆっくりと、カーブや交差点付近ではしっかりと減速する必要があります。また、最近ではABS(アンチロックブレーキシステム)が装着されていることが当たり前ですので、緊急時には迷わず急ブレーキを踏んでいいという事を覚えておきましょう。ただし、ABS未装着車の場合は断続的ブレーキを心がけるようにしましょう。冬場の運転のコツはスピードを出さないことにつきます。

まとめ

車の冬支度の基本は以上ですが、特にひと冬に数回程度しか雪の降らない都市部の方は何も準備しない場合も多いようです。初雪が降るとカーショップでスタッドレスタイヤやチェーンを求めて列ができるのもニュースで毎年見る風景です。しかしそれでは遅いのです。スタッドレスタイヤもサイズによってはすぐに売り切れ、チェーンもしかり。まだ誰も準備していないうちに用意するくらいがちょうど良く、カーショップによっては早期予約すると割引されるキャンペーンなどもやっていてお得です。少なくとも12月上旬には準備しておくことが必要です。「備えあれば憂いなし」です。

[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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