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車のフェンダーと車検の関係とは?車検に通るための簡易的なチェック項目もお伝えします!

投稿日:2021/08/18

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皆さんは車のフェンダーも車検でチェックされることをご存知でしょうか。今回はフェンダーと車検についての関係と、フェンダーのどの点が車検に引っかかるのかという点について紹介します。車検でのフェンダーの決まりなどはどういったものなのでしょうか。

フェンダーとは

フェンダーは前後のタイヤを覆う泥よけの役割があります。イギリスでは独立したフェンダーを「ウィング」と呼ぶようになりました。前のフェンダーをフロントフェンダーと呼び、後ろのフェンダーをリアフェンダーと呼びます。タイヤを覆うように少し膨らみを帯びるデザインのものもあります。フェンダーの歴史は1900年代後半以降に標準装備されるようになりました。当時は独立したパーツとして装着していましたが、ボディ成型技術の向上によって現在のようなボディと一体型のフェンダーが主流となりました。

フェンダーの役割

フェンダーには泥よけの役割があります。フェンダーがないと小石や泥、砂などが歩行者やボディに当たってしまう可能性があるので、それを防ぐ役割があります。泥よけ以外にはタイヤと歩行者や障害物との接触を防ぐための役割があります。タイヤがフェンダーより外に出ないようにする目的があります。フェンダーが無いとタイヤにぶつかってボディが破損したり、もし歩行者にぶつかってしまった場合は命に関わる大きな事故に繋がってしまいます。フェンダーは個性を出すためのドレスアップのパーツになることもあります。ただし安全に繋がる大切なパーツなので車検に通る状態にしておきましょう。

フェンダーの車検基準

フェンダーは保安基準によってタイヤが横にはみ出ないようにする事とされていましたが、「10mmまでであればタイヤがフェンダーから「はみ出ても良い」と2017年6月に保安基準が一部改定されました。国際的な自動車の基準に調和するために以前までの車検基準から改定されました。輸入車などにはリブがフェンダーよりはみ出していることが多くあるので、以前は国内基準に適合させるためフェンダーモールなどを取り付けなくてはいけませんでした。基準が改定されたことにより後付けのフェンダーモールを取付ける必要がなくなったので、輸入がより円滑に行えるようになった利点があります。

<はみ出し検査について>

はみ出し検査はタイヤ以外の部分ではなく特定の範囲のみが見られます。検査方法はまずタイヤをまっすぐな状態にして、タイヤ中心とフェンダーのトップと交わるところから前方30度、後方に50度の範囲で測定します。

『独立行政法人自動車技術総合機構審査事務規程』によって定員10人以上の自動車など一部を除いて10mm未満の飛び出しであれば「外側方向に飛び出していない」とみなされます。ただし、はみ出して良いのはタイヤのゴムの部分のみです。ホイールやナットが飛び出していたらNGになります。タイヤが基準以上にはみ出している場合には、純正のフェンダーにかぶせて後付けできるフェンダーモールなどで対策する必要があります。対策する時は自分で作業しても良いですが保安基準に抵触してしまう可能性もあるので、整備工場に持っていって取り付けしてもらう方が確実です。

<フェンダーとタイヤの干渉を防ぐ方法>

車のフェンダーとタイヤの干渉を防ぐ方法について紹介します。

車高を落としたりタイヤをインチアップしたりするとフェンダーとタイヤが干渉することがあります。干渉しないようにフェンダーの淵(爪)を折る・切る対策もありますが、深く切り過ぎるとボディ強度を損ねる恐れがあります。そして現代の車は昔の車とフェンダーの構造が異なっているので作業ができない場合もあります。昔のフェンダーは2枚の鉄板で作られており、爪部分を折り返してスポット溶接していました。現在は接着剤でくっつけて作られているため爪があまり出っ張っておらず、「折ったり切ったり必要がない」のが現状です。要注意ポイントとして自分でフェンダー加工した場合は「修復歴」「極端な改造車」とみなされ、売却時にマイナス査定に繋がる恐れがありますので、整備工場でプロに任せることをおすすめします。

<車検に通るための簡易的なチェック項目>

・タイヤのはみ出しは10mm未満

・タイヤとフェンダーの間に指2本程度隙間がある

・オーバーフェンダーは車幅20mm未満

→それ以上の場合は構造変更申請が必要です。

・フェンダーモールはしっかりと固定する必要があります。

→外れてしまうと大変危険です。しっかりと固定しておかないと不適合になることがあります。

フェンダーを修理・交換する方法

フェンダーは側面を覆っているパーツなので、接触事故を起こすことで破損しやすいパーツでもあります。ボディパネルの一部は鉄素材でできていますので、傷を放置しておくとサビが発生することがあります。なのでもしフェンダーに傷などがあった場合には修理・交換が必須となります。大きな傷やへこみではない場合は、自分でフェンダーを修理するのも一つの方法です。自分で修理する方法を紹介します。ちなみに傷とへこみは修理方法が異なります。

<フェンダーの傷修理>

小さな傷はタッチアップペンで埋めてしまいましょう。タッチアップペン以外にもスプレータイプの塗料で傷を目立たせなくすることも可能ですが、仕上がりが悪くなってしまうこともあるので十分注意して使い分けが必要です。タッチアップペンやスプレー缶はボディカラーごとに販売されており、500円~1,000円程度の費用で手頃に行えます。

<フェンダーのへこみ修理>

へこみはドライヤーでしっかり温めて裏側から押し上げる方法が修理の方法です。自分でやれば修理費用を抑えることができますが、へこみが大きい場合のDIYは難易度が高く大変なので綺麗に仕上がるかどうかが問題になります。失敗するとやり直すことはもっと大変なので、初めから整備工場に頼む方が綺麗に仕上がるのでおすすめです。

修理費用は小さな傷やへこみなら3万円程度、大きな傷は5万円以上かかります。また損傷具合によってはフェンダーそのものを交換した方が安い場合もあります。フェンダーを交換する場合は部品代と交換工賃、車種によっては塗装代がかかるので、交換が良いか修理が良いかを整備工場に相談することをおすすめします。

まとめ

いかがでしょうか。フェンダーは重要なパーツであり、保安基準で基準が定められていることを知っていただけたかと思います。車検に通らない状態だと、接触などが起きた場合に命に関わる重大な事故に繋がる恐れがあります。タイヤやホイールを交換した場合やフェンダーを修理した場合、フェンダーをドレスアップした場合は保安基準に抵触していないか確認しておきましょう。フェンダーを修理・交換する場合も信頼できる整備工場に依頼することをおすすめします。

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[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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