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輸入車整備事例
車検は貴重な点検の機会です
投稿日:2019/09/13
自家用乗用車なら新車から3年目、以後2年ごとに行う「車検」
車検は保安基準に適合しているか=安心安全に走行する事ができるか、公害になるような排気ガスが排出されていないか等を確認する大切な検査です。
車検を受けるためには車を整備工場に預けなくてはならず不便に思っている方もいるかもしれませんが、車をしっかり点検してもらえる貴重な時間と思ってもらえたらと思っています。 急な故障などが無い限り、車を整備工場へ預けて点検してもらう事は少ないはずです。 そんな急な故障を未然に防ぐ役割も持っているのが「車検」でもあります。
車検は壊れない事を保証するものではない
車検は車の健康診断でもあり、点検した時点で保安基準に不適合となる箇所が無ければ合格となります。 あくまで“点検した時点”での判断ですので、明日壊れないという保証はありません。 ですので車検合格=2年間問題ないという事ではないのです。
車検を受けたのに壊れた!という話を聞く事がありますが、前述の通り車検はあくまで“点検した時点”で問題がない、というだけですので壊れない事を保証するものではないのです。
車検のポイントとは
では車検って意味ないんじゃないの?と思われた方もいるかもしれませんが、車検の時にどこまで点検するのかが大きなポイントです。 それは「どの整備工場で車検を受けるか」と同じ意味合いになり、今後に向けた点検や予防整備をしっかり行う整備工場で車検を受けてこそ、本当の安心安全を得る事ができる車検になるのです。
格安車検と預かり車検の違い
最近は“1日車検”や“〇分短時間車検”などの短時間で車検を受けることができる格安車検を見かけますが、これは普段からしっかりと点検整備を行っている車なら可能だと思います。 ですが格安車検を望むユーザーは普段から点検を行っている方が少ないのが現状です・・。
普段から点検を行っていない車を短時間で点検するとなれば、今後に向けた点検や予防整備をしっかり行うことが難しい事はメカニックでなくてもわかるかと思います。 それでも短時間車検を行うメカニックは限られた時間の中で車検項目の点検を行い予防整備の提案も可能な限り行っていますが、数日間お預かりして点検する整備工場との内容に違いが起こるのは間違いありません。 特に国産車よりも複雑な構造や数十個のコンピューターが取り付けられている輸入車になればなおさらです。
車の点検は人間の診察と同じ
車も人間と同じで定期的な健康診断が必要です。 健康診断では簡易的なものもあれば、人間ドックや検査入院もあります。 車検は人間ドックや検査入院にあたる貴重な機会でもあるので、その貴重な機会を短時間で終わらせてしまうのは非常にもったいないのです。
人間ドックや検査入院では、普段の健康診断では診察しないところをMRIやCTなどの特別な機器を使って診察したり、血液検査で数十項目を検査したりすると思います。 そのおかげで初期の病気が見つかったり、これから気を付けなければならない事を知る事ができますよね。 しっかり診察したおかげで元気に健康な日々を楽しむことができるはずです。
車も同じで、日常点検だけでは見つからないトラブルや、エンジンオイル交換だけでは予防できないトラブルがたくさんあります。 車検でしっかりと点検することによって、安心安全に日々のドライブを楽しめるのです。
トラブルを見つけるのがプロの仕事
不適合だから整備することになりますが、車検関係なく安全のために修理する事が大切です。 極端に言うとブーツ破れなどが無い限り、危険な状態であっても車検に通ってしまう事もあります。 これは保安基準に適合しているかしていないかの判断だけであり、本来の安全性とは別の話と考えてください。
車検は目視点検で適合判断となる項目も多く、すべて分解して点検するわけではないので見えないトラブルを見つけるのがプロでもあります。 特に輸入車はそういった箇所が多く、車種ごとのウィークポイントをしっかり確認しているかが輸入車整備のポイントであり、そういった情報を蓄積しているのがDr.輸入車ネットワークでもあります。
車検整備の事例を紹介
具体的な整備事例を紹介します。
車検で不適合となる箇所の代表はブーツ類。 タイヤやハンドルと連結されたシャフトのジョイント部を保護するカバーがブーツと呼ばれるのですが、これが損傷していると車検不適合となります。
目視では問題なかったのですが、年式や走行距離から考えて損傷しやすいエンジンマウントを分解点検すると、完全に割れてしまっていました。エンジンの荷重がかかっていると目視ではヒビがあるくらいにしか見えないのですが、ウィークポイントである事がわかっていると分解点検を行いトラブル発見に繋がることが多くあります。
意外とユーザーが気付きにくい箇所として、ハブベアリングの異常があります。 タイヤの回転の中心部分となる重要なベアリングですが、異常が起こると異音が発生します。 しかし徐々に異音が大きくなるので、普段乗っているユーザーは意外と気付きにくいのです。
車検ではタイヤを外した状態でハブベアリングの回り方やガタツキが無いかを確認しますし、メカニックが走行テストで異常に気付くこともあります。 この事例でもユーザーは何も気づいていませんでしたが、メカニックが走行してすぐ異常に気付き、ベアリング交換となりました。
アクセルと連動して開閉し、エンジンへ空気を送り込む量を調整するスロットルバルブもトラブルが起こりやすい箇所でもあります。 ここにエンジンから吹き返された汚れが蓄積し、アイドリング不調を起こすことがありますが、車検のタイミングで清掃しておくことによってトラブルを未然に防ぎ、本来の正常な機能を発揮することに繋がります。
ブレーキに関しては点検時点で問題ないという判断だけでは大変危険です。 ブレーキは消耗パーツですので、現在の残量から次の点検の時まで問題ない状態なのか?、そしてその判断のためにどのような環境で使用し、どのくらいの距離を走行するかを整備履歴やユーザー様へ確認することが大切です。
車検の時に一緒に依頼すればメリットも
車検で預かり作業となる場合は、この機会に時間のかかる作業を一緒に依頼する事もメリットがあります。 車検と一緒に作業することで再度長期間預ける必要がありませんし、同時箇所の作業のため作業工賃が別作業で依頼するよりもお得になる事が多いです。
例えばタイミングベルト交換。 国産車はタイミングチェーンのエンジンが多いですが、輸入車はまだまだタイミングベルトの車が多く走っています。 タイミングベルト交換は作業時間がかかりますので、車検との同時作業がおすすめです。
車高調やダウンサスなど足回りの変更を、車検の機会に依頼するのもおすすめです。 車検ではサイドスリップというフロントタイヤの横滑り量を測定する項目がありますので、足回りを交換した後にサイドスリップやホイールアライメントを調整すれば、車検にも問題なく適合しますし、タイヤの偏摩耗などのトラブルを防ぎ本来の性能を発揮する事ができます。
まとめ
・車検は時間がかかるが貴重な点検の機会です。
・車検はどの整備工場で車検を受けるかがポイント。
・車検は車にとって人間ドックや検査入院と同じです。
・輸入車の車検はウィークポイントを抑えた整備が大事です。
・車検は預けてしっかり点検してもらえば、よりトラブルを未然に防ぐことに繋がります。
車検は車にもユーザー皆さんにとっても一大イベントです。 この貴重な機会を有効活用するためにもしっかり点検を行い、ウィークポイントを抑えトラブルを未然に防ぐ整備を行う整備工場へお任せすることがポイントです。 Dr.輸入車ドットコムで信頼できる輸入車整備工場を探しましょう。
[Dr.輸入車ドットコム編集部]