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輸入車整備事例
警告灯が点灯 ~フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーランのABSユニット修理~
投稿日:2019/10/18
自動車のメーターにはスピード計やエンジン回転計のほか、様々な異常をドライバーに伝えるランプがあります。 ドライバーに異常を伝えるランプは警告灯やチェックランプと呼ばれます。
エンジン系統の異常を知らせるエンジン警告灯(エンジンチェックランプ)から、エアバッグの警告灯、ブレーキ系統ではABSランプやESPランプといった警告灯があります。 その他では、車種やモデルによってステアリング系統やミッション系統、タイヤの空気圧異常を知らせる警告灯といったものまで多種存在します。
この記事ではESPランプが点灯してしまったフォルクスワーゲンのゴルフ トゥーランの整備事例をご紹介します。
警告灯とは?
先ずは警告灯とは何かを説明します。 警告灯は自動車各部の異常をセンサーやコンピューターが読み取った場合に、ドライバーへ異常を知らせるランプです。 点灯させるランプによってどの箇所の異常なのか判断できるようにしており、ランプの種類は少ないモデルでも5~8種類あり、最新の車ですとモニターに文字やマークで表示されますので数十種類にもなります。
このランプが点灯した場合は取扱説明書に記載されている対応を取ることが必要です。しかしランプが点灯したからすぐに走れなくなる、壊れてしまうといった訳ではないので、無理せず早めに整備工場で点検してもらう事が大切です。
警告灯が点灯している場合でも車検に通るの?
警告灯が点灯しても軽微な故障という場合や一時的な故障という場合もあるので、数年前までは警告灯が点灯していても車検は通っていましたが、平成29年2月に検査事務規定が改定され、警告灯が点灯していると車検に通らなくなりました。 ですので、今までランプが点灯したまま走っていた車も、車検の時には修理が必要となり整備工場でも警告灯に関わる修理が増えてきています。 もちろん車検を通すために修理するだけではなく、本来の機能を作動させて安全に走行できるようにする事が大切です。
フォルクスワーゲン トゥーランの整備事例を紹介
2008年モデルのフォルクスワーゲン トゥーランをお乗りのユーザーさまから、走行中急にメーター内にオレンジ色のESPランプが点灯したと連絡いただき点検となりました。 ESPランプはブレーキ系統の異常を知らせる警告灯で、コーナリングの安定性を制御する横滑り防止装置の異常を知らせるランプです。ESPはABS(アンチロックブレーキシステム=急制動時にタイヤをロックさせずハンドル操作を可能にする安全装置)と密接な関係があり、ABSに異常があった場合でもESP警告灯は点灯します。
警告灯が点灯している原因を探求するにはスキャンツール(自動車診断機)が必要不可欠です。スキャンツールは各自動車メーカーに対応したものが必要ですので、特に輸入車を依頼する場合は、整備工場に輸入車対応のスキャンツールが設置されているかが整備工場選びのポイントです。
警告灯が点灯した原因と修理内容
フォルクスワーゲン対応のスキャンツールで診断したところ、“01435 ブレーキプレッシャーセンサー(G201)回路の電気的故障”が検出されました。 この内容から各部の点検が必要となりますが、Dr.輸入車ネットワークで蓄積している情報と車両の実測値や症状から、ABSユニット内のプレッシャーセンサーの異常が原因であると判断しました。
これをディーラーで修理した場合は、ABSユニット交換となり約30万円の修理代が掛かってしまいます。フォルクスワーゲンがセンサーだけのパーツ設定をしておらず、ユニットごと交換しなければならないので高額となるのは仕方がない部分でもあります。
しかしDr.輸入車ネットワークでは修理が可能ですので、ABSユニットを車両から取り外し不具合を起こしてしまっているプレッシャーセンサーと、ユニット基盤の点検とコンデンサー・トランジスターなどを交換します。
これがABSユニットのコンピューターとポンプ部分を分離したものです。
この丸で囲った部分がプレッシャーセンサーで、通常ルートでは部品の入手ができないパーツとなります。見た目では不具合状況はわかりませんが、蓄積した情報と計測数値でここが原因である事を突き止めました。
修理後はABSユニットを車両に組み付け、ブレーキラインのエア抜き作業を行います。 交換後はESP警告灯が消灯し、ブレーキ制動も問題ないことを確認しご納車となりました。
気になる修理費用は?
ABSユニットを交換せず修理で済みましたので、修理費用は約20万円と新品交換の2/3の費用で収まりました。 ユーザーさまは10年以上も前の車なので修理を悩んでおられましたが、長年苦楽を共にした愛着のある車なのでまだまだ乗っていたいと思っておられ、新品交換よりも費用を抑えられたので修理をする事ができて本当に良かったと喜んでいただけました。
ディーラーでは基本的に部品交換での修理となりますが、ディーラー以外の整備工場ではこのような特別修理の対応が可能な事例もありますので、お近くの整備工場へ修理相談する事をおすすめします。
まとめ
今回はブレーキの修理事例をご紹介しましたが、警告灯が点灯した場合は以下の点に注意して対応してください。
①警告灯が点灯したままにしておかない。
警告灯は何らかの異常を車が知らせています。そのままにしておかず、早めに整備工場で点検してもらいましょう。
②輸入車は対応したスキャンツールがある整備工場へ
対応したスキャンツールが無いと警告灯の点検原因を調べる事ができません。輸入車整備を依頼する際は、輸入車に対応したスキャンツールが設置されている整備工場か確認しておくことをおすすめします。
③ディーラー以外の整備工場では故障部品を修理する事が可能なことも
ディーラーでは部品交換での修理が基本ですが、ディーラー以外の整備工場ではこの事例のように故障部品を修理して費用を抑えることも可能です。
輸入車はディーラーでしか修理できないと思っている方もおられると思いますが、この様に費用を抑えながらしっかりと修理できる整備工場があります。 お近くに信頼できる輸入車整備工場がないか、このサイトで探してみるのはいかがでしょうか。
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https://www.drimportcar.com/
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[Dr.輸入車ドットコム編集部]